冷電気を探して。

目の前にあるものが宇宙です。空だけじゃない。

笑われた

はあ、つら。

愚痴ろ

 

 

「陰口をたたくなんて陰湿だ」

「卑怯だ」

とは思うけど

 

本人には言いたくない。

彼も疲れているだろうから、ゆっくりしているのを邪魔したくはない。

攻撃したいんじゃないんだよ。

感情をぶつけて発散したいだけだ、憎んでない。

 私もこのまま我慢するとなんか風邪ひきそうだから

(実際いま、ちょっと倦怠感あるし)

どこかで吐き出さなくてはなるまい

すまぬ、友よ。

 

 

笑われた。

「お前の信じているものは、事実無根のでたらめだ。

頼むから、人に迷惑のかかるようなことや

人の道を外れるようなことはよしてくれ。

長い付き合いだったけど、まさかあんなうそを真に受けるなんて、

本音を言うと少し失望したよ。

何を信じるか、もっとよく考えてほしい。」

 

とね。

 

だが、どうしてそういう過程をたどったのか

なぜ、そういう結論に至ったのか、

教えてほしいとは言われなかったし、そういう話さえ

今は聞きたくないという顔をしていた。

 

私の思考回路は、あまり論理的ではない。

自分の、強く信じているものを否定されたとき、

とっさの反論は何も出てこない。

説明できない。

頭の中では、言葉で考えていないから

火を見るよりも明らかだと思っていたことも

他人からは、考えすぎだといわれたり

根拠が不十分だと思われたりする。

理解できない、と。

 

そうなると、自分でも今まで

何の上に立っていたのかわからなくなる。

何を正しいことだと信じてきたのかわからなくなる。

(だから体調を崩した。)

私の考えをゆっくりとでもいいから聞き出したい、といってくれていたら

私が饒舌になる瞬間を許してくれたなら、どんなにうれしかったか。

彼はそんなことには興味がなかったらしい。

自分の思う以上の事情などありはしない、もしくはあったとしても大したことはありえないと、どこかで思っていたのか。

 

はっきり言ってしまおう

私は、彼の振る舞いが不愉快だった。

さんざん馬鹿にするだけ馬鹿にして、

最後には、

「これは押し付けではない

ぼくのいうことも真に受けちゃいけない」とか言って

ドアを閉めた。

嫌いだった。

友達なのに。

聞く耳を持たないというのが、気に食わなかった。

 

彼の心も、不安定なのだろうか。

 

私も聞く耳を持たなかったのだと思う。頑固だから。

それでも、自分の甘さに落胆し、信条を見失いかけた。

 

私の根幹を踏みにじっておきながら、それでもお前は笑っていたのだということを

気づいてほしかったが、もういい。私が教えるわけにはいかない。

忘れるしかない。怒りを鎮めるしかない。

 

一度殴りたい、貴様は軽率すぎた。

私を、低俗な連中と一緒に見ているのか。

私が情弱だと、リテラシーのない奴だと思われていたのか。

 

騙されているのはどちらなのか。

 

何も知らずに、当たり前だとされることを当たり前のようにして生きていれば苦労はないさ

でも私はそこにむなしさを感じる。

 

一度疑うことを知ったらもう信じることはできない、もう戻ってこれない。

あいつにはわからないだろう。

わかるはずがない。

この孤独の道を、誰よりも早くから、幼いころから歩み続けてきた。

私の終わりの時もきっと同じだ。

 

年が近いからって

堕落した精神のやつと付き合うのは楽じゃない

話はできるけれど

目的は共有できない

さみしい

 

期待を捨てるしかない。