冷電気を探して。

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「エネルギーの大砲」 川の蛇行とトラウトタービン

ビクトル・シャウベルガーの発明した、トラウトタービン。

トラウトとはおそらく魚のマスのことだが、彼についていくらか知っている人なら彼のマスにまつわるエピソードを知っていることだろう。

森の中を歩いているときにふと目にしたマスが、滝を泳いで登っていく様に心を奪われ、水の研究をするきっかけとなったという話である。自然に対する尊敬の念を込めて発電機にマスの名前を付けた。

複雑に螺旋を描いたパイプからなるこの装置を実際に見たことはない。そもそも、フリーエネルギーにまつわる不思議な装置をこの目で見たことはいまだにないのだが、できることならぜひお目にかかりたい。そんなことを思いながら、ネットに落ちている画像や、書籍の挿絵の写真などをじっくり見ていたりするのだが、ひとつ思ったことがあったのでここに記しておく。

 


 

www.kyobunsha.co.jp

アリック・バーソロミュー著の「自然は脈動する」の中に「エネルギーの大砲」という記述がある。

 

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図11-5 環境へのエネルギーの放出
川の湾曲部で縦方向の渦巻きが生じると、水温が下がって堆積物をけずり、栄養物を川の中に放出する。湾曲を過ぎて渦巻きの速度が落ちると、水は浅くなった川床で温まり、蓄えていた栄養と微量元素を沈降させ始める。その後、次の湾曲部で新しい渦巻きが逆方向に生じ始める直前に、エネルギーが環境に放出される。ヴィクトルはこれを「エネルギーの大砲」と呼んだ。川の調節方がまずければ、有害なエネルギーが放出される可能性もある。

川で生じる渦巻には三種類ある。もっとも重要なものは川の健康に関わり、川床で自然に生じる縦方向の渦巻きである。もっとも冷たい水のフィラメント(流れの筋)は川の中心に一番近いところに生じ、乱流の影響をもっとも受けにくく、動きはもっとも早く、外側の流れの筋を引っ張りながら進んでいく。外側の水の流れの筋は乱流を生み出して川床を沈泥のない状態に保ち、微量元素や栄養に満ち、純粋エネルギーを内部に蓄積し、これが縦方向の渦巻きが弱まるとき〔浅瀬の形成時〕に放出される。(ヴィクトルはこの放出を「エネルギーの大砲」と呼んだ。)

縦方向の渦巻きとは、川の進行方向と垂直な平面方向の回転を意味する。ドリルで地底を掘削するイメージが近いかもしれない。

 初めて読んだときは、ただ単に川の運搬物の堆積の話かと思っていたが、物々しいネーミングに少々引っかかった。ただ泥がたまるポイントに「エネルギーの大砲」なんて名前をつけるか?これはきっと発電機の参考になっているものかもしれない。

まず、引用には、渦巻の弱まるところで放出が起こると書いてあるが、図を見ると、回転方向の極性が入れ替わるところがそれにあたるらしい。右ねじの回転から左ねじへ、あるいは左ねじから右ねじへ、といった具合に。

 

それを意識してトラウトタービンの図を見てみると、あることに気づく。パイプの螺旋の方向と、器の底に据えたバッフル板の誘導に従って吸い上げられるであろう水の螺旋の方向が逆になっている。ここに言及した記述は見当たらなかったが、偶然ではなく回転方向の極性をわざと入れ替えているように感じる。

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トラウトタービン。複雑な造形の螺旋のパイプが円形に配置され、その中を水が循環してパイプでできたタービンを回す。パイプの先端から高圧で吹き出した水が外側の突起と干渉して回転する力を生み出す。吐き出された水は容器の底をバッフル板の誘導で渦を形成しながら中心に引き寄せられ、圧力の低下したタービンの中心へと吸い上げられていく。一定の回転数に達すると独りでに速度が上がっていくらしい。パイプは銅でできている。

 

それに、吸い上げられた水がパイプの中へ移行する、ちょうど極性の入れ替わるポイントに「真空領域」と説明がふられている。どこにも詳細はないが、特殊な領域であることを匂わせる。

 

回転の方向が変わることがそんな重要なことである筈はあるのか?

 

現行の物理学からするとまったく理解できないことであるだろうし、そもそも力学の世界観に住む私たちは疑問にも思わない。だが、物体の回転とフリーエネルギーには何か関りがあるらしい記述を目にした。私はこれを見てから、シャウベルガーの資料に目が留まった、といったところだ。

 

フリーエネルギー技術開発の特徴と種々相 ← トーションフィールド

フリーエネルギー技術開発の特徴と種々相 ← トーションフィールド(続き

 

印象に残っているのは、早坂秀雄と竹内栄の回転するコマを落下させたときに、角速度と回転方向に依存して落下速度が変化したという実験だ。ウィキペディアで見ると、実験結果は否定されたとあるけれど、詳細がわからない場合、マイケルソン、モーリーの実験とデイトン・ミラーのような裏話が出てこないとも限らない、という楽観的、懐疑的視点で見ることにする。

ちなみにトーションフィールドとは、回転にまつわる物理現象(トーション)が波として空間を伝播するという概念である。申し訳ないが、わたしもいまいちイメージがつかめていないので説明して差し上げることは今のところできない。どうも、球対象に拡散する電磁波とはまったく異なる性質を持つらしく、三角コーンの角を二つ突き合せたような、面対称な拡散の仕方をするようなのだ。まあ、もっと詳しいことは上のリンクに書いてあるのでどうぞ参考にしてください。(非常に助かっているサイトです。本当にありがとう!)

ただコマを回してもなにも観測できなかったが、落下させる、振動を与えるなど、螺旋の極性を持たせるように工夫すると異変が観測されるのだそう。

この、回転の逆の極性を突き合せることとトーションフィールドというものが反重力に深くかかわっているらしいのだが、まだはっきりとしたことは私はつかめていない。

 

 

反重力とフリーエネルギーに関して、弧理論という独特の考察を繰り出している(大変心強い存在感の)方がいらしたのでそちらのブログリンクも貼らせてもらいます。弧理論のΦさんです。

楕円磁場(楕円双極とも言い換えている)という言葉が出てくるが、もしかしたらトーションフィールドに当たるものをそう呼んでいるのではないかと個人的には見ている。

www.arktheory.com

 

また、「自然は脈動する」から引用する。

 エネルギーは必ず動きと結びついていることをこれまでに見てきた。水の自然な動きは、曲がりくねり、巻き込み、渦巻くものである。このような動きなしには極性は生じない。しかし極性が存在しなければ渦巻は生じないのだ。渦巻の作用を通じてリズムが生まれる。その脈動は、川が環境に対し呼吸するプロセスの入り口として機能するのだ。

 渦巻の脈動(極性の交互の入れ替わり)が川が環境からエネルギーを受け取る(呼吸する)入り口になっているという。

環境からエネルギーを受け取るとはZPEを取り出す、すなわちフリーエネルギーのことを言っているのであろう。トーションフィールドが何らかのものを伝達する際にゼロポイントエネルギーに作用しているのではないかと、安直だが、私はそう考えている。

 

極性がなければ反発はない、反発がなければ動きはない、動きがなければ命はない。

(ビクトル・シャウベルガー)