冷電気を探して。

目の前にあるものが宇宙です。空だけじゃない。

ビクトル・シャウベルガーの言葉(だけ)

 

 人類がいずれ正気に戻るということもなく、知的指導者に誤った方向に導かれ、間違った情報を教えられていることに気づかないなら、あまねく存在する自然の法則は因果応報の理で、このいびつになってしまった文明に必ずやふさわしい結果をもたらそうとするだろう。残念ながら、破滅は自らの過ちが招いたものだと気づくまでに、必ずや極めて恐るべき破局が起こったり、恥ずべき事実が明るみに出るだろう。この状況を変えるには避けがたく多大な困難が伴うだろうが、それはまさに過ちを犯しているのが主に権力の座にあるものだからである。自分たちの利益を守ってきた制度や人物は、自分たちに非があるなどとは考えず、同胞たる人間が数百万人の規模で死ぬようなことがない限り自分の過ちを認めはしないだろう。

いわゆる専門家の多くは、このような間違いを正そうとするいかなる系統だった試みにも団結して抵抗する。彼らは自分たちが認められた道を弁護せざるを得ないのだが、それは、その道こそが彼らの食いぶちであり、自分たちが死ぬその日まで面倒を見てもらうことを望んでいるためである。それでも、過ちが特定の産業部門だけのものであればこの難問も克服されるかもしれない。数世紀にわたってなされてきた最も普遍的な過ちを徹底的に分析すれば、間違った原理と正道を踏み外したやり方から生じた問題の根の深さが明らかになるだろう。そこで明らかになるものは、極めて重大な文化的な、技術的、経済的違反行為であり、いかなる産業部門も無関係のものはない。専門分野が何であれ、必ずしも悪意のない専門家であっても、罪を免れることはできないのだ。

まず、強い抵抗を覚悟しなければならない。このような状況では専門家はほとんど一人残らず脅威にさらされることは明らかなので、彼らからはいかなる支援を受けることも望めないだろう。だがこの障害におびえてはならない。というのも私たちが問題にしているのは少数の人間の食いぶちではなく、目くらましされた人類全体の存続だからである。今日の多くの若い人たちの考え方を見れば、なおも人類が倫理的に健全であることは明らかである。彼らはいたるところで生じつつある腐敗の徴候に強く反発し、経済的、文化的な袋小路に迷い込む道を考えもなく進み続けることを拒む。

しかしながら、反発するだけでは何も成し遂げることはできない。原因を突き止め、先行する世代や私たちが犯し、世界を破滅に導きつつある過ちを明らかにしてこそ、若い人たちの努力は現実に成功を収めることができるのだ。

     -Victor Schauberger-

 

 

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